民法の問題文を読んでいると混乱する!?
行政書士試験のみならず、法律初学者の方が公務員試験や法律試験に挑むとき、必ずぶち当たるのが、民法の問題文が読みづらいということでしょう。
問題が解けないどころか問題の意図すらわからない!!
こういったことはよくあることです。
債権を持っている甲が乙に代位した?
債務を負っている丙が甲のために自身が所有している土地に抵当権を設定した?
このように慣れない状態で読んでいると誰がどうなってどうしたという当事者関係もごちゃになってくるし、ある意味、頭の中がクエッションだらけで混乱状態に陥るでしょう。
それが民法の苦手意識を作り上げているに他ならないような気がします。
解決方法はずばり図にすること!!
私も受験生時代はこのことに頭を悩ませてきました。何度か読んだら理解できる場合もありますが、簡単なのは以下の方法です。
この民法の問題文の難しさを解決するには、月並みですが、図に表すしかありません。当事者関係を図に表せばいいのです。
AさんBさん、甲さん、乙さん、甲土地、乙土地、いろいろ出てきます。それらを図であらわせばいいのです。
さらに図を表す際に一歩進んだ上級テクニックとしては、例えば売ったということ表現したい場合は英語の頭文字をつかってsellのSなんかを使って表すと少し楽になります。ちなみに貸した場合Lになります。
例えば甲さんが乙さんに不動産を売ったと図に表したい場合は以下になります。
S(売る)
甲→→→→→→→→乙
これは非常に簡単な例ですが、もっと複雑な関係も図にすると一目瞭然になります。
とにかく、図に表して、内容を整理する。
基本的ですが、これが一番即効性のある解決法です。常套手段でもあります。
ちなみに慣れてくると図式化しなくても読んである程度、頭の中で関係を理解できるようになってきます。
特に事例問題の多い、民法はまず当事者や第三者関係をしっかりとさせることが問題を解くコツとなってきます。
そしてさまざまな表現になれていくこと、すなわち問題を沢山こなすことが上達のコツです。
普段、甲乙丙表記に慣れている人が本番でABC、XYZ表記に変わるだけでも動揺すると思います。
難易度だけではなく、意外とそいうところでも引っかかってくるものです。特に本試験の緊張状態ではかなりの動揺になると思います。
そもそも、なんでこんなに民法の問題ってややこしいのでしょうか?
一度読んだだけで理解する人はまれです。その原因は問題文にあるのは間違いありません。なぜか考えてみたら、おそらくこうではないかと思います。
二つの例文を作ってみました。
Aさんは、Bさんから借りた土地上に甲建物を建てました。
Aさんは、甲建物を建てました。その建物はBさんから借りた土地上にあります。
どっちがわかり易いでしょうか?後者の例文だとおもいます。
これらの違いはAさんはという主語から述語である建てましたまでの距離にあります。こういう文章が多いのが民法の問題です。
つまり主語から述語があまりにも離れていると理解しづらくなるのです。そういった場合はもう一度主語と述語だけに着目して読んでみるといいとわかり易いと思います。
最終的には慣れというものが解決してくれる!?
これを言っては身もふたもありませんが、図を書かずして問題文の内容を理解できるようになるには、もう慣れしかありません。
私もだいぶんと慣れてきたおかけで、1度読んだだけで内容がすっと入ってくるようになってきました。
だから、もし今、「問題文の意味さえ読み取ることができない。向いてないんじゃないかな」と思っている人がいても安心してください。それが普通です。
慣れたらかならず、図にしなくても思い描けるようになります。