行政書士試験、本試験も数カ月後となりました。皆さん勉強の方はどうですか?
今回は行政書士の業務について書きたいと思います。
試験のモチベーションが上がるかどうかは分かりませんが、試験合格後の実務について知っておくのも、試験前のメンタルの対策の一つであります。
登記のことなんかも書いてあるので、気になる方は、勉強の気分転換だと思って読んでください。
行政書士のできること
みなさん行政書士といえば、どんなイメージがあるでしょうか。
行政書士のできることは、主に官公省に提出する書類の作成だったり、権利義務に関する書類の作成、それらの相談業務だったりします。
具体的には、車庫証明を代行したり、会社の定款を作成したりといった感じです。
中古車なんかを買ったことがある人ならば、御存じだと思いますが、契約書に行政書士代なんて名目の明細があると思います。
車屋と行政書士は密接な関係であったりします。
一方、許認可ということであればほとんどが役所相手に仕事をすることになります。
遺言書作成などの業務であれば市民法務ということで相手は企業ではなく、私人ということになります。
行政書士のメイン業務は恐らく、役所相手の業務で、それに関しての業務で経営している方がほとんどでしょう。
正直なところ、あんまり民事をやっているところは聞いたことがありません。
内容証明なんかはグレーだということを聞いたことがあります。
私の中ではやはり行政書士が民事をやるのには、リスクがあるというイメージです。
では役所に提出する書類の作成ならば、不動産登記などの業務も当てはまるんでしょうか?
一見すると、法務局という官公庁相手なので、当てはまりそうに感じるかもしれませんが、実は当てはまりません。
それどころか、行政書士が司法書士の資格なしに、報酬を経て登記をしたら違法になります。
行政書士はどんな役所でも手続きの代行や相談ができる。
これがまかり通れば、行政書士はまさに最強の資格ということになります。司法書士も社労士もいらなくなってしまいます。
何度も言いますが、登記は行政書士にはできません。
登記は土地家屋調査士と司法書士にしかできないことになっています。
一般の方は、ここの区別があんまりできていない人が多いです。
行政書士ならば登記できるんでしょ?って言う方も多いです。
登記は司法書士の職域です。
これを行政書士が報酬を得て、業務としてやると違法ということになります。
ごくまれに、行政書士が不動産登記をやっていたなんて、ニュースを耳にすることがあります。
司法書士でないものが、無資格で登記をやったらアウトというわけです。
もちろん、自分で登記をすることはできます。
ですが、複雑な権利関係と登記の申請書の書き方などすべて調べて登記となると、正直かなり面倒ですし、実体にあった登記ができるかもわかりません。
なので、ものすごく単純な相続登記、氏名の変更登記などを除いて、ほとんどが専門の司法書士に頼みます。
それが、もっとも安全な方法だと思います。
さて今回は行政書士は登記ができるのか?ということをテーマに行政書士の業務について、説明していみました。
行政書士の業務は、他の士業と比べてはっきりしないところがあります。
なので、行政書士の業務をしっかりと把握するというよりは、まずはほかの士業の範囲をしっかりと覚えておく方が簡単なのかもしれません。
今回の記事でいえば、司法書士は不動産登記や商業登記や供託などですし、社労士ならば、労働系などの事務の代行などがあります(社労士はちょっとわかりづらい)
士業には職域があるということです。
これを冒してしまうと、違法であったりトラブルになることもあるので、もし起業する場合は注意が必要です。