今年度の行政書士試験まであとわずかです。これからの追い込み次第では十分に合格できますので、模試などで点数がなかなか合格点に到達できない人も諦めないで下さい。
中にはスランプのように、停滞期、あるいわ点数が下降してしまっている人もいるかと思います。
以前にも書いたような気がしますが、スランプは仕方ありません。
というのも、実は不調のサインとは限らないからです。むしろ好調のサインだったりもします。
Aという知識がもともとある、そしてBという知識が増える。そうすることで迷いが生じるのです。つまり着実に知識が増えている証拠ということです。
ただ、この迷いをほっといてはいけません。
確実にどちらがどちらでとはっきりさせるまで、知識と定着していくなければいけません。スランプという人はこのはっきりさせるという行為をこれからしなければいけません。
つまりより正確な知識として定着させていくことが大事です。決してあいまいなままにしてはいけません。
行政書士試験には似たような論点というのが多いです。
たとえば、行政法で言えば、聴聞と弁明の機会、民法で言えば、消滅時効の起算点と履行遅滞の起算点などあります。
非常によく似たものがあります。
これらを比較してしっかりと覚えることが大事です。
そいう作業を繰り返して、ゆるぎない知識として定着したときには、きっとスランプも脱することができるはずです。
自分の成績を把握するには点数が一番わかり易いバロメータですが、点数ばっかり見てもいけません。
点数はサッカーなどのスポーツと一緒で、結果であって、この点数からわかるのは勝敗だけです。
ただ、次につなげるには試合内容も大事です。
行政書士試験にこのことをあてはめると、試合内容というのはどのくらいまで、5肢から正解肢を絞り込めたかです。その辺もチェックしながら自分の実力を測っていきましょう。
こう言われても、少しわかりづらいかもしれませんので例を出すと・・・
正しいのはどの選択肢かを問われた場合ですと
自分がたまたま知っていた論点があったとして、それを直接に解答にするとします。
ということは他の選択肢については、検討の余地すらなく決定してしまっているということです。仮にその正解の選択肢しか知らないということにします。
では逆にこれが間違った選択肢を問われた場合はどうでしょうか?
4択問題となってしまうということです。正解の選択肢、1肢の知識しかないからです。
制限時間の関係もあると思いますが、模試などをする際には基本的には1肢ごとの正誤判断すると、その試験の点数だけではなくより本当に近い実力がわかるということです。
もちろん、本試験で上記のように絶対的に確信を持てるような選択肢があれば、消去法などを使うまでもなく、ストレートにその選択肢を解答にすれば、時間の節約になるので、それで間違いないと思います。
市販の練習問題をした場合に限った話になりますが、大事なのは1肢ごとに正誤判断していくということです。
そして、その正誤判断していった形跡を残しておくということです。
私が過去問や予想問題集をやる際には、必ず下記のようにするようにしています。
問 1 1 2 3 4 5
問 2 1 2 3 4 5
問 3 1 2 3 4 5
と全問このように紙に書いていきます。ちょっとメンドクサイかもしれませんが、こうすることであとから各選択肢をどう判断したのかが後で確認できるようになります。
どういうことかというと、問題を解答していくときには必ず各選択肢ごとの正誤判断をして、その形跡を残すということです。
紙にはこのように形跡を残していきます。
問 1 1 2 ③ 4 5
例えば上記のように形跡を残せば、自分が3と4までは選択肢を絞り込めていたということがわかります。ということで自分の弱点は3と4の選択肢の論点だということです。この辺の論点がしっかりと知識として定着していないということです。
そして、対照的なパターンがあります。よくありがちな形跡なしに解答してしまうパターンが以下です。
問 1 3
問 2 4
問 3 1
といったように、正解だけを書き写していくパターンです。これでは自分がどの選択肢までを絞り込んだのかがわかりません。
これはあまりオススメはできません。
また、市販の模試で本番さながらのマークシート用紙を使った場合も上と同じように自分がどの選択肢まで絞り込んだのかがわからなくなります。
というわけでは、基本的に私は本番さながらのマークシートは使いません。
そして、問題用紙の選択肢にそのまま○×とか書き込むのあまり好きではないので、上のように別の紙を用意してそれに書き込むパターンを利用しています。
もちろん、本試験では問題用紙に自分がどの選択肢を選んだかは書き込みます。そいうでないと自己採点が出来なくなってしまうからです。
予想模試などの段階ではなるべく問題用紙は汚したくないということです。
大事なのは、本試験は一問一答の集合体として考えることです。特にこの考えは模試や過去問など、本試験ではないときに重要になってきます。