行政書士試験は士業の中では大変珍しい科目と言えるでしょう。
それはなぜか?科目ごとの足きりがないからです。他士業の資格試験であれば、この科目ごとの足キリがあることが多いのです。社労士試験であれば、健康保険法の科目がすごいできているが、国民年金法の得点があまりにも低い、となれば足キリとなり、どんなに総合得点が高くても不合格となってしまいます。
一方、行政書士試験といえば、仮に商法・会社法が全問不正解でも総合得点さえよければ、合格することができるのです。これによって、戦略的に行政書士試験に挑むことができるのです。ただ一般知識のみ足キリがあります。
ある意味、こういった特徴があるのは、士業で言えば私の知っている限り、宅建士と行政書士試験だけのような気がします。たぶんまだあると思いますが(笑)
とにかく、受験生はこれを最大限に利用してください。一般知識はなんとしてでも足キリの24点を超えたいところです。それ以外は配点の高いところ重点にやるというのが必勝法です。
当然、勉強をしていくうちに好きな科目、嫌いな科目が出てくると思います。ですが、好きな科目ばかり勉強していたって、合格することはできません。一番いいのは好きな科目が配点の高い科目だといいのですが。そうはいかないのが現実だったりします。
ちなみに私は中学、高校と歴史が大嫌いでした。今でも嫌いです。センター試験では歴史が無くてもいける大学にしました。私にとって歴史の知識は必要ありませんでした。必要なければ、勉強する必要もないと思います。仮に行政法が嫌いだったとします。嫌いだからと言って行政法を勉強しないとどうなります?もちろん不合格です。合格のために行政法は必要なのです。
必要な科目だから、好きとか嫌いとか言わずにやらなければいけないのです。
冒頭に行政書士試験は珍しい資格と書きました。もう一つ行政書士試験で珍しいのが合格率のブレが大きいということです。平成14年度では20%に近い合格率がはじき出されています。一方では2%台の年度もあります。
合格率が変動する背景としてはミス問題などもあるようですが、やはり試験自体の難易度と直結するようです。私見たいに運よく合格率の高い年度にあたると合格する可能性もその分上がるということです。
ですが、合格率はあまり気にしないことです。あなたは合格基準点さえ満たせばよいだけです。上位何パーセントの者が合格という試験ではないので、条件さえ満たせば合格なのです。
最後に行政書士試験が珍しい試験であろうとなかろうと、合格と不合格しかありません。当然、努力したものが合格していくだろうし、そうでもないものは不合格となるという非常にはっきりとしています。合格するもしないもあなたの努力次第というわけです。