民法は常識で解ける?問題もある

民法でなかなか自分の知識では太刀打ちできないような問題が出たとき、そういった場合はまるっきりの勘で答えを書くことになるかと思います。

ですが、ここはひとつ早まらずに、自分の中の常識と選択肢を照らし合わせてください。民法というのは私たち市民のトラブルの調整・解決を図る法律です。
基本的には救うべき人を保護しなかったり、非常識な解決とはならないはずです。
ときには、自分のこれまで培ってきた常識が正解へと導いてくれることがあります。

というのも民法の条文の中には、周りくどく難しい用語を使って説明されていることがありますが、実際は当たり前のことを言っているだけのこともあります。

例えば留置権について見てみます。留置権とは、物を留めておいておくという権利です。これにより相手の債務の履行を促すという効果が期待されます。簡単に書きましたが、概ねこういう趣旨です。こう聞くと少し構えてしまいますが、
よく留置権の説明でなされるわかり易い実例があります。

例えば、あなたが車屋さんで、お客さんが車の修理を依頼してきたとします、あなたは汗水ながし無事に修理を終え、お客さんに修理代金を請求しました。ですがお客さんは一向に修理代金を支払ってくれません。こういうとき、あなたにはその修理に出してきた車を修理代金を払うまで、自分のもとに留め置くことができます。簡単にいうとこれが留置権です。この留めおくことにより、修理代金の支払いを促すわけです。お客も車に乗りたいから修理に出してきているわけです、直った車に乗りたいはずです。

今、留置権の説明を聞いてどう思いました?当然で当たり前のことと思いませんでしたか?

そうなんです、中にはこれと似たようなことをしたことがある人もいるでしょう。常識なんです。それを難しい言葉や回りくどくして説明しているのが民法なんです。修理代金払わずに、車だけ受け取ってトンズラされては、車屋さんは先払いでしか修理を受けなくなるでしょう。

もちろん、こういう簡単な説明ができて、常識的な考えだけでは解決できないこともありますが、民法とは基本そういうものだと思ってください。常識的に保護されるべき人が保護されるように大抵はなっています。

少し脱線気味でしたが、民法でもし、わからない問題が出た場合は常識的にも考えてみる。以外とこれで解ける場合もありますので、覚えといてください。