司法書士と行政書士のダブルライセンス狙う人にこれだけは言いたい3つのこと

行政書士試験などの士業系の資格を取得すると相性の良い資格というのが必ずあります。

ここでいう相性とはもちろん、独立後の相性のことです。

ちなみに試験的な相性という意味では、行政書士試験とその他の法律系資格では、主要な出題科目(特に民法が被ることが多い)が被ることが多いため、効率よく資格が取れます。

そのため、行政書士試験に合格後、ダブルライセンス、トリプルライセンスを目指す人も多数います。

特に行政書士試験でいうと、合格後、社労士試験や司法書士試験、土地家屋調査士やFPなどの資格とダブルライセンス、トリプルライセンスを目指す人が多いような気がします。

実際に独立した方の事務所の看板をみても、○○社労行政事務所だとか、FP3級資格所持だとか、肩書が何個かあることが明らかになっている事務所が多いです。

基本的に肩書は多い方が良いでしょう。

ダブルライセンスが有利な理由は?

ダブルライセンスを目指す理由は、行政書士としての資格一本で行くよりも仕事の幅を広げることができ、有利になるからです。

窓口が広ければ、それだけ仕事を取り込めるでしょうし、出口が狭ければ、それだけ仕事を取りこぼさないということになります。

例えば、司法書士でないとできない案件(不動産登記など)を顧客が持ってきたとします。

普通の行政書士であればこれを自身でやってしまえば当然、違法行為となるので、知り合いなどの司法書士に紹介することになります。

せっかく、案件を持ってきてくれたのに、業務を受任することができません。

釣りで言うところのキャッチアンドリリースです。

魚を釣ったのに、海に逃がすことです。

非常にもったいないです。

これが、司法書士であった場合はそのまま自分の仕事として引き受けることができます。当然報酬もすべて自分のものです。

資格があれば違法性もなく、当然、不動産登記もできます。

ゼロになるはずだった収入が数万円、数十万円になります。

ダブルライセンスやトリプルライセンスのうまみはまさにそこです。

そして、稼ぎだけではなく、顧客もたらい回しにすることなく済みます。

顧客として考えてもたらいまわしにされるほど不安なことはないですし、不快なこともないでしょう。

一般の方は思いの他、士業の職域についての知識がありません。税のことは税理士に相談するくらいわかるとは思いますが、登記は行政書士ができると思っている方も少なくないと思います。

そうなってくるとストレスは思いの他です。

中には行政書士ならば行政書士一本でいけよという人もいると思います。

専門に特化するのも大事ですが、やはりオールマイティに業務をこなせることも大事でしょう。

現在、私は司法書士と社労士試験のトリプルライセンスを目指し勉強中の身です。




手始めに行政書士と司法書士のダブルライセンスを考えています。

今は目下勉強中です。

ところで、この二つの士業を目指す人は、私のように行政書士試験に合格してから司法書士も取ろうと考える人もいれば、受験前からこういった展望がある人もいます。

そこで、もしあなたが行政書士試験受験前であるならば、ぜひこうしたら良いという3つのことがあるのでご紹介したいと思います。

ちなみにこれは管理人自身の経験から後悔したことだったり、こうした方が良かったと思いついたことだったりします。

基本的には私と同じように司法書士と行政書士のダブルライセンスを目指す人向けの話です。それでは3つ見てみましょう。

司法書士と行政書士のダブルライセンス狙う人への3つのアドバイス

司法書士試験と行政書士試験、可能なら司法書士から受験し,勉強する

司法書士試験とのダブルライセンスを目指すなら絶対、商法を捨てない

行政書士に過度の期待はしないこと

この3つは、私の経験に基づき痛切に感じたことです。皆さんも私と同じ過ちをしないようにしましょう。




①司法書士試験と行政書士試験、可能なら司法書士から受験し勉強する

まず、一つ目の司法書士試験と行政書士試験のダブルライセンスを狙う予定の人であれば、受験を決意した時期にもよりますが、基本的には司法書士試験の勉強から始めた方が絶対良いと思います。

これについては他記事でも書いていますが、私自身、本当に後悔しています。

なぜならば、行政書士試験と司法書士試験の出題科目はほとんど被るためです。

というより、司法書士試験の出題範囲がほぼ行政書士試験の出題範囲をカバーしています。これは難易度という意味です。

完全に司法書士試験>行政書士試験という感じなのです。

つまりは司法書士試験という大きな〇に、行政書士試験はほぼ包含されているというわけです。

行政法と一般知識以外のほとんどの科目は司法書士試験とダダ被りです。
もちろん難易度はケタ違いに司法書士試験の方が上です。

「大は小を兼ねる」と言いますが、まさにこれです。先に難しい試験の方の勉強しておいた方が効率的です。

大半の人が先に司法書士試験の勉強していて、行政書士試験の問題を解くと簡単に感じるはずです。

あと、これは理論的な話ですが、「司法書士試験合格者ならば無勉で行政書士試験の合格も可能」なのです。これは配点上でも明らかになっています。

行政法と一般知識以外はほぼ試験科目が被っているからです。

ただ、あまり現実的ではありません。なぜならば行政法以外のすべての問題を正解しないといけないからです。。

このことにより結局は司法書士試験合格者は無勉で行政書士試験に合格することは不可能となるのです。

ですが、非常に興味深い話だと思いませんか?

逆に行政書士試験から徐々にステップアップしようという考えもあると思いますが、これは正直オススメしません。

なぜならば、初学者からしてみれば、行政書士試験が思いの他難しく、挫折する可能性があるからです。

正直、司法書士試験の方が直球の問題が出ます。範囲はめちゃめちゃ広いですが・・・。

行政書士試験は変化球的な問題が多いのと、低学歴の人には圧倒的に不利な一般知識がものすごい壁になります。

実際、行政書士になるのを諦めて、司法書士になった人もいるくらいです。

そんだけ、一般知識は受験者泣かせなのです。

②司法書士試験とのダブルライセンスを目指すなら絶対、商法を捨てない

2番目です。仮に司法書士、受験決意したのが遅く行政書士試験を先に受けようとした場合についてです。

よく行政書士試験では商法を捨てろと言われています。てゆーかこのブログでもさんざんそのように進言しています(笑)

もし、司法書士試験とダブルライセンスを目指すのであるのであれば、必ず商法は捨てないでください。

それはなぜか?

司法書士試験において商法は高ウェイトを占める科目だからです。司法書士試験の商法は例年9問も出題されます。

行政書士試験では、5問しか出題されないのにです。

ちなみに司法書士試験では民法は20問出題されます。

両科目ととも司法書士試験では重要科目という位置づけなのです。
それもそのはずです。登記をメインの業務とするからです。

登記には主に不動産の登記と会社の登記があるからです。だから、司法書士試験には会社法や商法の知識と民法の知識が重要視されているのです。

なので、これらの科目を行政書士試験では満点を取るつもりで勉強しなければなりません。

司法書士試験ではこの民法、商法、不動産登記法、商業登記法が主要4科目と言われているのです。

もし、行政書士試験でこれらの科目を完璧にマスターすることができたのならば、司法書士試験へとスムーズにバトンを渡すことができるでしょう。

このブログでオススメしている方法とは真逆の戦略を取る必要があります。商法は捨ててはいけないどころかマスターするくらいの気持ちで勉強しましょう。

民法はいうまでもなく、満点を取るつもりで勉強しないといけません。

行政書士試験の記述式でつまづいているようなレベルでは、司法書士試験になんて合格はできません。

③行政書士に過度の期待はしないこと

そして、最後です。行政書士に過度な期待はしないということです。

司法書士もそうではありますが、行政書士と弁護士は非常に仲が悪いことで有名です。というよりも、行政書士は完全に見下されています。

私的にはこれは当然のことと思います。行政書士が弁護士まがいのことをするからです。うまくすみ分けできれば問題はありません。行政書士にはできることが限られています。

弁護士の真似ごとは非弁行為にあたり違法です。うまくすみ分けすればいい話です。行政書士に過度の期待をするからこういうことになってしまうんだと思います。

内容証明も代理などのもかなりリスキーな行為となってしまうのです。

ドラマ、カバチタレの見過ぎで、グレーゾーン通りこして、おかしな方向にいけば取返しの使いのことなります。

ちなみに私は、合格後さらにやりたいことができ、それが行政書士ではできないと知ったため、司法書士試験合格を目指すことにしました。

あまりこういうことは言ってはいけないかもしれませんが、行政書士試験を受けて少し後悔しました。

とにかく上位資格やそれに近い資格などを取得して、ダブルライセンスなどを狙う場合は、受ける順番なども大事になってきます。

たとえば、社労士試験を受けるためには行政書士試験に合格しなければいけないなどです。

これは高卒の場合だと基本的には社労士試験の受験資格がないためです。そのために行政書士試験に合格することで受験資格が得られるのです。そのため多くの高卒、社労士の方は行政書士とダブルライセンスの方が多いのです。

また、ある資格を取れば特定の科目が免除になる、こういうことが多々あります。ストレートでその資格を取るよりも楽に資格が取れることもあるそうです。こういったこともよくあることなので、資格を受験する前に、その辺よく調べたうえで、受験したらいいかと思います。

法律系の資格の良いところは、一つ取れれば、周辺の法律系資格を取り易くなるというところにあると思います。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。