行政書士試験合格の一番のポイントと言えば、記述式の出来ではないでしょうか?
なんだかんだ言っても記述式は放っておけない問題です。
その60点分の得点は行政書士試験全体の20%に当たるわけで、当然無視することができません。
さて記述式と始めて聞いた人は必ず、難しそうという印象を受けるでしょう。
でも実際はそんなことはありません。なぜならば、記述式と言っても論文のように原稿用紙数枚もの文章を書かされるわけではないからです。
求められるのはたった40字程度の文章です。
この40字程度の文章というとどんなものか?ツィッターで140文字の制限があるくらいです。大した文字数でないことは容易に検討が付くのではないでしょうか。おそらく皆さん、普通のメール、あるいわ長文めのラインでは日常的に作文しています。
ちなみに上の赤文字がまさに40字くらいの文章です。よほど一言メールやラインでない限りは、ほんとんどの方がこのくらいは作文していることになります。
どうでしょうか?この短い文章に文学的なセンスが必要ないことは言うまでもないでしょう。むしろ、作文能力なんてほとんど必要ないのです。しいて言えば必要なことを40文字前後にまとめるのが少し難しいかもしれません。
最近の記述式の傾向で言えば、用語の定義、条文そのものを書かせる優しい問題もあるので、テキストで覚えた定義などをそっくりそのまんま書けばいいということもあります。まぁテキストの文章を一字一句覚えてるいる人はまれでしょう。
そんなときに大事なのは書くべきキーワードを見つけるということです。
そして、その書かなければいけないキーワードを助詞などでつなげあわせればいいだけです。
キーワードさえ書けていて、文章が成立ちゃんと成立していれば基本的には大丈夫です。ただ、キーワードは書いたものの趣旨がまったく正解とは異なっていれば、得点にはならないはずです。
例えば、○○というキーワードがあって、正解は○○しないといけないです。
なのに○○というキーワードはかけても、○○しなくても良いと逆の意味にしてはいけないということです。
また問題文にも実は文章作成する上でのヒントがたくさんあります。例えば、Aはどんな要件のとき、○○を請求できるか答えよという問題があったとします。
こういう問題が出たときはほとんど文章が作成されているのと同じです。あとは自分が選定したキーワードをはめ込んでいけばいいだけです。
上の例で言えば、キーワードが善意、明け渡しだったとします。
そうなると、「Aが善意であったとき、明け渡しを請求することができる」
簡単に言えば、これが答えになったりもします。実際はこんな簡単には行きませんが、似たようなことは起こりえます。
とにかく、記述式に高度の文章作成能力は必要ありません。基本的には択一の知識の延長というのが記述式の位置づけです。
択一の知識を文字として再現できるかがポイントとなります。一から文章を作り出し、自分の思考を再現させるような問題は出ないと思ってもいいと思います。
簡単に言えば、参考書やテキストのマネさえできればそれでいいのです。もちろん必要最低限の理解は必要です。
まとめると、行政書士試験の記述式に文章作成能力や作文のセンスはほとんど必要ありません。問題が定義そのものを答えさせるようなものであれば、テキストにある説明をそのままマネして書けばいいですし、ちょっと凝った問題が出題されたら、書かなければいけないキーワードを探し出し、それを簡単な文章に仕上げればいいだけです。
記述式だからと言って特別に苦手意識は持つことはないと思います。むしろ記述式はチャンス問題と言ってもいいかと思います。同じ知識を択一で問われれば5点ですが、記述式だと20点にもなります。書けるか書けないかの違いでこれだけの点差があるんです。対策しない手はないと思います。対策と言っても、記述式の問題に慣れるだけです。