行政書士と司法書士の違いは何か?
どっちとも後ろに「書士」という言葉がついています。
このことにより、司法書士も行政書士も法律に関する書類作成の仕事というのは何となくわかると思います。
もちろん、両方とも士業です。
実は士業も結構あります。例えば行政書士の他に、社労士、弁護士、税理士などがあります。
よく8士業なんて言われたりもします。
両方が士業ということはわかった思います。
さて、どんな仕事内容で、試験はどっちが難しいのかなど調べていきたいと思います。
まず、提出する書類の提出先が違う
行政書士はその名のとおり、行政機関(国の機関、地方自治体など)に書類を提出します。具体的には許可や認可などの書類を作成します。
車庫証明や名義変更など、車屋関係の書類がわかり易いと思います。
中古車など買った人ならば、分かると思いますが、明細に行政書士代というのが組み込まれていることが多いと思います。
一方、司法書士はというと法務局、裁判所などに提出する書類を作成します。
おもに不動産の登記などの書類を作成します。
実務上のメインはやはり不動産登記のようです。それ以外にも裁判書に提出書類もあることにはあるようですが、積極的に取り扱っているところは多くはないみたいです。
後述しますが、試験のメインもやはり、民法と不動産登記法ですから、得意な人はもちろん多いのでしょう。
逆に得意じゃないとやばいでしょう。
一方、裁判所に出す書類のための知識となる科目は民事訴訟法です。これは、試験の配点でも少ないということで、マイナー科目と言われています。
資格の難易度は?どっちが上!?
断然、司法書士の方が上です。一般的に言われている両資格の合格までの学習時間を比較してみると、行政書士は800時間〜1000時間程度、司法書士は2000時間から3000時間程度と言われています。
つまり司法書士試験の方が範囲が膨大で、攻略までに時間がかかるということです。
この学習時間の違いを見ても司法書士の資格がいかに難関かわかると思います。
もちろん、時間もそうですが、試験科目の数も違います。司法書士試験は、行政書士試験の法令科目に比べて、何科目か多くなります。
具体的には刑法や民事訴訟法、司法書士法、供託法、不動産登記法などがあります。それだけ試験範囲も多岐にわたるということです。
そして当たり前ですが行政書士試験と被る科目、例えば、会社法や民法などありますが、レベルも問われる問題の質も司法書士試験の方が上です。
このように、一般の人によく間違われる行政書士と司法書士はこんなにも違います。職域が違うのはもちろん、難易度まで違います。
唯一、似ているのは名前だけです。
どっちを取ったらいい!?
どちらが良いとは言えませんが、自分のやりたい職域を選択してみて、その職域が行政書士ならば行政書士試験を受ければよいことですし、職域が司法書士ならば司法書士を受ければよいと思っています。
やはり年収的な面、社会的ステータス面では、一般的には司法書士の方が上と言われています。
ただ、行政書士の取り扱える書類はかなり多いです。
独立してうまくやれば、行政書士でも稼げるでしょう。
ちなみに司法書士試験を受けるには相当の覚悟と勉強が必要です。独学で合格できるのは行政書士試験までとも言われているくらいですから。
2年、3年は当たり前です。桃栗三年柿八年くらいの精神でないとかなり厳しいでしょう。
もちろん、一日取れる勉強時間が多い、無職の人、ニートの人なんかは多少は期間が短縮できるんでしょうが、それにしても血のにじむような努力が必要になります。
また宅建士試験を受験し、合格して自信がついたところで司法書士試験の受験を決める人がすくなくないようです。
まぁ、同じく不動産を取り扱う資格なので宅建士試験にも似ているといえば似ているといえるのではないでしょうか?
ただ、明らかにレベルの差が違います(笑)
まとめ
行政書士と司法書士の違いはかなり大きいということです。試験の難易度から仕事までまったくと言っていいほど違いがあります。
どちらを取るかは職域などで判断しましょう。どっちが良いとは言えません。
年収は一般的には司法書士の方が上と言われています。