行政書士試験に大事なのは条文です。最近は判例からの問題が多い気がしますが、基本的には条文が大事なのはいうまでもありません。
判例の知識もしょせんは条文あってのことですから、第一に重要なのは条文と言えるでしょう。条文は攻略するには素読するしかありません。
テキスト=条文や判例をまとめたもの
であることから、テキストさえ読めばいいという意見もありますが、私は条文の素読をオススメします。
なぜかという理由はあまりうまくは言えませんが、やってみたらわかります。
なんかこうすっきりとします。
民法の例え話が理解を助ける!?
民法の条文の解説には必ずといっていいほど、例えば~○○という感じで実際に起こりうりそうなたとえ話が上がります。この例え話こそが条文の理解を助けるものです。
私は今でも民法を学習していますが、最近になって気づいたことがあります。今更かよと思われるかもしれませんが、民法の判例は条文では解決できなかったことが解決されているということです。
条文だけでは解決できるとは限りません。そこで条文で解決できなかったこと、その問題を裁判官の判断で判決を下す。これが判例です。
例えば、民法95条の錯誤の条文があります。
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。
これが条文になります。非常に重要な条文です。条文だけを読み取ると、錯誤の場合は無効だよ、だけど表意者に重過失があったらだめだよという内容です。
これだけではその程度しか読み取れません。まぁ私の条文を読み取るという力が足りないのかもしれません。ですが、初学者ならばこの程度しか読み取れないと思います。
ここで疑問です。無効を主張できるのは表意者だけなのか?相手方からは無効主張できないのか?という疑問が出てきます。そういった疑問を判例は解決してくれます。
この答えは基本的には表意者しか無効主張できません。
こういう条文では読み取りにくいところを判例の知識が補ってくれるのです。
という大事なことに最近になって気づくことができました。つまり条文+判例で完璧な1個体になるというイメージです。民法では特にそれを感じます。
だから学習の順番でいえば、まずは条文それから判例ということになります。
わからないときは常識に頼ってみる!?
最後に常識についてですが、常識や経験に基づいて正誤の判断がつく問題は多くはありませんが、少なからずそういうことはあります。
行政書士試験には常識が大事とは昔からよく言われていますが、どうしてもわからない問題が出てきた場合は自分の常識だのみで問題を解くのもありかと思います。
民法にしても、当事者のトラブル、第三者を交えたトラブルを解決するわけですから、どちらに我慢をさせ、どちらを有利にさせるかということになるかと思います。
まぁ実際は不当利得や損害賠償で公平にはなっていくのですが。
よく背信的悪意者という言葉がありますが、そんな人に得をさせるわけがありません。常識で考えたらわかると思います。
自分が裁判官になったつもりで考えるのもいいかも知れません。
保護すべきなのは誰なのかそれを考えればいいと思います。
基本的には、もっとも大事なのが条文、次にその条文を補う判例、そして最後は常識の3つが行政書士試験には必要です。
もちろん、自分の常識が法律の世界での常識とは違う場合もありますが。